2024年1月9日付けニューヨークタイムズ紙にて掲載された「2024年に行くべき場所52カ所」で3番目、しかも国内で唯一紹介されたのは、なんと「山口市」。推薦者であるアメリカ人記者クレイグ・モド氏を惚れ込ませた、山口市に暮らす人々の気質や風土の背景にあるものとは?守護大名大内弘世が街を築きはじめておよそ650年、都市・山口が刻んできた歴史とその魅力に迫ります。

大内弘世肖像:龍福寺所蔵「大内氏歴代当主画像」(江戸時代)より
Ouchi Hiroyo
大内 弘世
14世紀、現在の山口県に相当する領域の統一を果たした大内弘世。新たな拠点・山口で行ったとされるのは、京を模した街づくり。やがて大内氏の繁栄によって「大内文化」が花開き、現代へと伝わる「祭り」も始まった――。2024年、ニューヨークタイムズ紙により「世界で訪れるべき場所」となった「山口市」。その魅力は、弘世、そして大内氏抜きには語れない!
ニューヨークタイムズ紙にて掲載された「2024年に行くべき場所52カ所」で3番目、しかも国内で唯一紹介されたのは、なんと「山口市」。推薦者であるアメリカ人記者を惚れ込ませた、人々の気質や風土の背景にあるものとは?
2024年1月9日付けニューヨークタイムズ紙にて掲載された「2024年に行くべき場所52カ所」で3番目、しかも国内で唯一紹介されたのは、なんと「山口市」。推薦者であるアメリカ人記者クレイグ・モド氏を惚れ込ませた、山口市に暮らす人々の気質や風土の背景にあるものとは?守護大名大内弘世が街を築きはじめておよそ650年、都市・山口が刻んできた歴史とその魅力に迫ります。
1358年に現在の山口県全域に相当する周防国、長門国を掌握した大内弘世。統治の新拠点(移転時期は諸説あり)・山口での「京を模した街づくり」が有名です。風水による「四神相応」の地形を山口に重ね(「山口古図(山口県文書館蔵)」の記載による)、区画割りには京同様に「大路・小路」の名称を使用し、さらに「祇園社(現在の「八坂神社」、当初は竪小路付近に立地)」「北野天神(現在の「古熊神社」、当初は中市町付近に立地)」も勧請しました。
大内氏がが行った対外交易で、主要輸出品目の一つになった漆器は産業として発展。現在の伝統工芸「大内塗」の原型になったといわれています。なお、弘世には、公家出身の若い奥方のために「人形職人を呼び寄せ数多くの人形を作らせた」「宇治川のホタルを一の坂川に放った」という伝承があり、現代の「大内人形」と一の坂川のゲンジボタルの“いわれ”にもなっています。
弘世の子の盛見は、兄・義弘の菩提を弔うために五重塔を建立(完成は盛見没後)。現在、大内文化を代表する建造物「瑠璃光寺五重塔」として国宝に指定されています。また、「山口七夕ちょうちんまつり」は、盛見が先祖供養のために笹竹の高灯籠に火を灯したことが起源とする説があります。
政弘は、「応仁の乱」により荒廃した京から文化人、公家、僧侶らを山口に招きました。常栄寺に現存する「雪舟庭」は、山口を拠点に活動していた水墨画家・雪舟に政弘が築庭を依頼したとされています。
大内氏の最盛期となった義興、義隆父子の時代、山口は後世に「西の京」と称されるほどの国内屈指の大都市へと発展。特に義興は京を追われた室町幕府の前将軍・足利義稙を山口で歓待。大内館での宴は中世最大ともいわれ、記録された献立には110品以上の料理が記され、「大内御膳」として再現されています。また、その頃にあった「池泉庭園」も発掘調査を元に国指定史跡である「大内氏館跡」に復元されています。
宣教師フランシスコ・サビエル(ザビエル)は大内義隆に謁見。キリスト教布教が許され、1552年に「日本で初めてのクリスマス」が行われるきっかけとなりました。「山口サビエル記念聖堂」は、サビエル来訪から400周年を記念して建設(現聖堂は2代目)され、山口市とサビエルの故郷・パンプローナ市が姉妹都市、さらに山口県とナバラ州も姉妹提携を締結するなど、活発に交流が行われています。
「日本で初めてのクリスマス」という史実をもとに、山口市では毎年12月に「12月、山口市はクリスマス市になる。」を合言葉に「日本のクリスマスは山口から」プロジェクトが繰り広げられています。その皮切りの行事「クリスマス市セレモニー」と「やまぐち光誕祭」では、大内義隆とフランシスコ・サビエルの絆と「大内文化」がテーマとなっています。
国宝「瑠璃光寺五重塔」は2026年3月までの予定で、令和の大改修中。塔は足場(素屋根)にかけられたシートの中ですが、通常は塔内にある「大内義弘公座像」と平安時代に作られたと考えられる「阿弥陀如来坐像」が、同寺本堂にて特別公開中。工事囲いにイラストで描かれた大内氏の時代絵巻も必見です。
一の坂川一帯、コーヒーショップなどが紹介された中心商店街は徒歩圏内。JR山口駅と観光スポットを結ぶ「山口市観光循環タクシー」が運行されており、市内34カ所に設置されたシェアサイクルも便利です。「湯田温泉」へ足を伸ばすなら山口市コミュニティバスの利用もおすすめ。コンパクトに楽しめる「西の京 山口」を存分にご堪能あれ!
なお、山口市天花の「山口市菜香亭」では、着物や浴衣、幕末志士衣装レンタル、甲冑体験(施設内限定)を実施中です。また、竪小路沿いの幕末ミュージアム「十朋亭維新館」でも、幕末志士衣装をレンタル可能。着物やコスプレ姿での写真撮影や街めぐりも楽しめます。
江戸時代の美しい古地図が豊富に残る山口県。これらの古地図を眺めながら、地元ガイドの案内で散策する、山口県歴史ツアーを今年も開催します!県内各地と島根県益田市、コースの数はなんと37!
江戸時代の美しい古地図が豊富に残る山口県。これらの古地図を眺めながら、山陽道や石州街道、萩往還などの街道の面影が残る道筋や、城下町、港町、宿場町などの町並みを、地元ガイドの案内で散策する歴史ツアーが楽しめます。
9月からスタートする県内各地および島根県益田市の全37コースのうち、例えば、山口コースでは、ニューヨークタイムズ紙で紹介された山口市の国宝「瑠璃光寺五重塔」や、毛利敬親公が萩から移した藩庁「山口屋形」も描かれています。
古地図に記された道筋と現在を見比べながら歩けば、町に刻まれた歴史の痕跡を発見し、在りし日の人々の暮らしに思いをはせることができます。古地図を片手に、あなたも江戸時代のまちへ。
【開催期間】
令和6年9月14日~令和7年3月31日
【問い合わせ先】
(一社)山口県観光連盟 TEL083-924-0462
山口県のイメージ「ふく(ふぐ)」と、縁起の良い「だるま」をミックスして誕生したキャラクター。その名は「ふくだるま」。幸福(ふく)に満ちた山口県の魅力をお伝えします!
山口県内各地の代表的な「祭り」「イベント」を紹介!各地の歴史や伝統、風土が凝縮されたそれぞれの見どころを紹介します。
大内盛見が祖先の菩提を弔うために、笹竹の高灯籠に火をともしたことが起源という伝承があり、約600年の伝統を誇ります。8月6日、7日の祭り両日には、中心商店街一帯に数万個の紅ちょうちんに火が灯されるほか、7日にはちょうちん神輿やちょうちん山笠も巡行。特設ステージでは、両日とも多彩な演目が繰り広げられます。
WEB大内教弘が京の祇園祭にならって行った、1459年の祭礼が始まりという説があります。「御神幸」(7月20日)では、「鷺の舞」の奉納や祇園囃子を奏でる山車の巡行に続いて、「八角」「六角」「四角」三基の神輿が八坂神社を出発。約2㎞先の御旅所を目指して街中を練り歩きます。中日(24日)には中心商店街を舞台に市民総踊りが行われ、最終日の「御還幸」(27日)では、御旅所から八坂神社へと再び神輿が巡行します。
WEB生きた「神牛」が当たる全国でも珍しい神事。御神幸祭に奉仕する神牛役をくじ上げによって定める開運招福の神事で、生牛の他にも金・銀・銅製の牛置物の他、協賛して寄せられた数千点の景品が福運者に授けられます。
WEB安徳天皇や平家一門を偲ぶ「先帝祭」、武者行列や関門海峡での船合戦が繰り広げられる「源平まつり」、約千人の踊り手による「八丁浜総踊り」、宮本武蔵と佐々木小次郎の決闘が再現される「巌流島フェスティバル」など、歴史を中心に下関の魅力を満喫できます。
WEB江戸時代の毛利氏藩政時代から、現在まで受け継がれている伝統の和船競漕です。はちまき、下帯姿の若者たちが和船に乗り込み、掛け声にあわせて櫓を漕ぎ、銀色の波しぶきを上げて白熱したレースを繰り広げます。
WEB毎年8月7日から13日の間に行われ、祭りの起源はおよそ1800年前にも遡ります。白装束に法被姿の男性たちが、長さ20~30m、100㎏に迫る重さの「大幟」を高らかに担ぎ上げる様子は迫力満点。勇壮さとともに奇祭としても注目を集めています。
WEB「金魚ちょうちん」は青森県弘前市の「金魚ねぷた」をヒントに、150年前に生まれた柳井市の民芸品です。街中に金魚ちょうちんが飾られ、白壁の町並みなどの2500個には明かりも灯されます。会場内を練り歩く金魚ねぶたも必見。
WEB別府厳島神社境内の「別府弁天池」には、夢のお告げで弁財天を勧請すると水が湧き出したという伝承があります。作物の豊作を願い、神与の水に感謝を込めて奉納される「別府念仏踊り」は県無形文化財に指定されています。
WEB養鶏業が発展した長門市は、ブランド鶏「長州どり」「長州黒かしわ」を使った「長門やきとり」が名物です。市内の人気店に加え、県外から名店が出店を予定しており、長門と各地のご当地やきとりの食べ比べが楽しめます。
WEB岩国駅前本通り(国道188号線一部締切)を中心に、「市民総踊り」「吹奏楽パレード」「催し物広場」などが繰り広げられます。「白蛇ご神幸」では、国指定天然記念物「岩国のシロヘビ」が全長約15mもの張り子となって街を練り歩きます。
WEB「現代日本彫刻展」として2年に一度開かれる、野外彫刻の国際コンクールです。2024年に開催される第30回展では、28カ国183点の応募の中から選ばれた15点の野外彫刻が、ときわ公園内「UBEビエンナーレ彫刻の丘」に展示されます。
WEB五穀豊穣に感謝する祭りで、白狐の夫婦にまつわる伝承が起源です。メーンの「きつねの嫁入り」では、総勢600人、1kmにも及ぶ御神幸が行われます。新郎新婦に選ばれると良縁に恵まれると言われ、正体は関係者にも秘されます。
WEB総勢200名を超える「萩大名行列」が、城下町を中心に市内を練り歩きます。「イサヨーシ」の掛け声とともに毛槍を投げ渡す様子や、据えた御駕籠の前で草履を持って舞う「草履舞」など、見どころが盛りだくさん。特に、長さ約5.5mもある長柄の槍を豪快に操作する「長州一本槍」は必見です。
WEB菅原道真公の御霊魂を御網代輿に載せて勝間の浦まで神幸し、無実の罪であったことを報告する神事。約5000人の裸坊と呼ばれる男達が神輿と御網代輿を奉戴し「兄弟わっしょい」の掛け声も勇ましく長蛇の列をなして進み、その勇壮な姿から西日本屈指の荒まつりとして称えられています。
WEB山口市の「山口クリスマス市プロジェクト」における皮切りの行事です。大内義隆とフランシスコ・サビエルに始まる「絆」「歴史」の継承を主題に、多くのアーティストも参加し荘厳に執り行われます。光の投影による演出も必見です。
WEBJR徳山駅周辺をおよそ100万個のLED電球で彩る、中国地方有数のイルミネーションイベントで、「日本夜景遺産」にも選ばれています。集中イベント開催時には、御幸通りが歩行者天国となり、多彩なステージが繰り広げられます。
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絶景めぐりや歴史探訪、さらにグルメ、体験プログラムも満喫!山口県内各地のおすすめ観光スポット12カ所をご案内!
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いま、DEEP!なLOCALが熱い!!長州タイムズは山口の旨い !
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今じゃ、東京(羽田)〜山口間は、ひとっ飛び!!
※所要時間:85~105分(時期・航路で異なります)
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